阪神・淡路大震災で失われたモノ、残されたモノ、生まれたモノ…そんな記憶を記録します。

青池 憲司 監督作品 映画『宮城からの報告—こども・学校・地域』製作委員会

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コラム・撮影報告

石巻撮影報告
4/23

離石の仕度

text by 青池憲司

2012.4.18  up
北上川 (宮城県石巻市 2012年3月)
北上川の岸辺 (宮城県石巻市 2012年3月)

挨拶まわり

このところ、撮影の合間をみて、挨拶まわりをしています。石巻を、いったん、去る日がちかづいたのです。

20日、門脇小学校の朝の会(全校集会)で、こどもたちといっしょに校歌をうたい、お別れのことばをのべました。21日、PTA総会で保護者、教職員のみなさんに挨拶。22日、山楽耕(やまがっこう=昨年6月から10月まで宿舎としてつかわせていただいた大郷町の民家)に集るみなさんへのお礼と『3月11日を生きて〜石巻・門脇小・人びと・ことば〜』の上映会。みなさんには、毎日、朝夕のおいしい食事をつくっていただきました。

そして、撮影時にお世話になった取材対象者への挨拶、私的には、親しくなった住民さんとの一献など多忙です。通いなれたあの店この店にももういちど行きたい。といっても、「タイトル未定」(門脇小1年間の記録)の編集作業を東京で3か月ほどして、8月には上映で石巻へもどってきます。石巻のみなさんとはしばしのお別れです。

門脇小での撮影は19日ですべて終了し、いまは、復興まちづくり協議会の活動と北上川の自然を撮っています。後者は、天気に左右されます。

やはらかに柳あをめる
北上の岸辺目に見ゆ
……
       (編注;石川啄木の短歌)

といきたいところですが、なかなかお天道さまが味方してくれません。酒の呑みかた(お天気まつり)が足りないのでしょうか。

#文中に登場する名称・データ等は、初出当時の情況に基づいています。

青池憲司

ドキュメンタリー映画監督。震災後、親交のあった長田区の野田北部・鷹取地区に入る。"野田北部を記録する会"を組織し5年間に渡りまちと住民の再生の日々を映像で記録。
「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』全14部」(1995年〜99年,山形国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品)を発表、国内外で上映。2002年「日本建築学会文化賞」受賞。

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