阪神・淡路大震災で失われたモノ、残されたモノ、生まれたモノ…そんな記憶を記録します。

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青池憲司コラム

石巻撮影報告・8/23
運動会の練習がつづく

宮城県石巻市 ◉ 2011年8月23日
東日本大震災

text by 青池憲司

2011.8.23  up
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運動会の練習 (宮城県石巻市・門脇中学校校庭 2011年8月) Photo:青池組
運動会の練習 (宮城県石巻市・門脇中学校校庭 2011年8月) Photo:青池組

運動会の練習がつづく

石巻の小学校中学校は22日に2学期がはじまりました。ことしは震災の影響で、夏休みが例年より4日間短縮されました。新学期がはじまってすぐ、今週の土曜日(27日)には運動会があります。きょう23日から前日まで運動会の練習がつづきます。運動会は、間借りしている門脇中学校の生徒と合同で、そして、体育館で避難生活を送る避難者も参加して行なう連合大運動会です。撮影は、応援スタッフを東京から呼んで、3チーム3キャメラで行ないます。

運動会の練習 (宮城県石巻市・門脇中学校校庭 2011年8月) Photo:青池組
運動会の練習 (宮城県石巻市・門脇中学校校庭 2011年8月) Photo:青池組

門脇小学校の再建は

ところで、門脇小学校の再建はどうなっているのでしょうか? まだ具体案は聞こえてきません。そんな折の22日、石巻市は、「震災復興基本計画の骨子」と「市都市基盤復興基本計画図案」を公表しました。(「石巻日日新聞」8月23日付)それによると、津波と火災にやられた門小校区の門脇町と南浜町のうち、門脇町の一部は人が住めるようにして、背後地(日和山)に高台避難路をつくる。南浜町は全域を非可住地域にして、シンボル公園をつくる、というものです。

「石巻日日新聞」8月23日付Photo:青池組
「石巻日日新聞」8月23日付 Photo:青池組

両町ともに、津波に流されてしまって、いまは何もない土地ですが、「かならずかえる」という住民さんも多く、市のプランには早くも猛反発の声が上がっています。その人たちは、門小は当然、元の場所に建てるべきだと主張しています。もちろん、こんな忌まわしい記憶の場所には住みたくない、という意見もあります。そんな地域の人たちの声も聴き取りながら、撮影を進めています。

#文中に登場する名称・データ等は、初出当時の情況に基づいています。

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青池憲司

ドキュメンタリー映画監督。震災後、親交のあった長田区の野田北部・鷹取地区に入る。"野田北部を記録する会"を組織し5年間に渡りまちと住民の再生の日々を映像で記録。
「記憶のための連作『野田北部・鷹取の人びと』全14部」(1995年〜99年,山形国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品)を発表、国内外で上映。2002年「日本建築学会文化賞」受賞。

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